三鷹の自律神経専門鍼灸院コモラボ | 日記 | 睡眠障害が増える時期だからこそ知っておきたい、睡眠薬の効果と副作用について

季節の変わり目になって睡眠障害が増えてきました

自律神経の乱れが起こりやすいことが睡眠障害につながります

季節の変わり目は気候や気圧の変動によって自律神経の乱れが起こりやすい時期です。交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、就寝時に睡眠作用の副交感神経が高まらずに「身体が疲れているのに眠気がこない」「寝つきが悪くすぐに眠れない」などお悩みの方が増える時期でもあります。

少しずつ睡眠薬を理解して減薬や断薬を目標に

睡眠薬の服用している人の多くは「できれば飲まずに眠れるようになりたい」「睡眠薬の副作用が気になるからやめたい」と悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。今回は減薬や断薬を目標としている睡眠障害の方のために少し睡眠薬の種類や効果・副作用をまとめてみました。睡眠障害（不眠症）と睡眠薬の関係睡眠薬には大きく分けて4種類あります。

①ベンゾジアゼピン系
②非ベンゾジアゼピン系
③メラトニン受容体作動薬
④オレキシン受容体拮抗薬

があります。
中枢神経（脳の神経活動）に作用させるものからホルモンの分泌を促すものまであります。そのメリット・デメリットを解説します。

①ベンゾジアゼピン系（デパス、リーゼ、グランダキシンなど）
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は中枢神経（脳の神経活動）に作用し、脳の神経活動全般を抑える作用により眠りやすくする薬です。睡眠作用だけでなく、抗不安作用や筋弛緩作用があるため頭痛や身体の緊張をほぐす効果もありますが、副作用としては依存性があり、筋弛緩作用の影響でふらつきなどもあり注意が必要です。

②非ベンゾジアゼピン系（マイスリー、アモバン、ルネスタなど）
非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬はベンゾジアゼピン系の睡眠薬とは違い短期間の睡眠作用に的を絞った効果になります。また中枢神経に作用しないため依存がしにくいと言われています。しかし、短期間の睡眠作用の薬しかなく効果が中等度なため、症状の強い睡眠障害だと効果が実感できず心理的に服薬の量を増やしていく傾向になります。結果としてそれが精神的な依存となる場合があります。また効果が急に出るため服薬したあとの行動が記憶から飛んでしまう「健忘」という副作用が出やすいので注意が必要です。

③メラトニン受容体作動薬（ロゼレム、メラトラベル）
メラトニン受容体作動薬はメラトニンという体内時計に働きかけるホルモン（睡眠ホルモン）の分泌を促す作用があります。従来のベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系に比べると依存や耐性（効果が出にくくなる）などが少ないですが、自然な眠りを誘導する薬なため睡眠作用は弱いのが特徴です。副作用は頭痛、めまい、便秘、吐き気が出る場合があります。

④オレキシン受容体拮抗薬（デエビゴ、ベルソムラ）
オレキシン受容体拮抗薬は脳の覚醒を促すオレキシンの受容体を阻害することで脳を睡眠状態にさせる効果があります。メラトニン受容体作動薬と同じく自然に近い眠りを促す作用なため睡眠作用は弱いのが特徴です。副作用はめまい、頭痛、疲労感があります。

・睡眠薬が効かなくなるのはなぜか

睡眠障害が強くなる→効果が出にくくなる→量を増やす→依存、の悪循環

現在日本で処方されている睡眠薬は飲み続けることで効果がなくなるということはありません。しかし、服薬してすぐに効果が出現し消失する中等度の強さの短時間型の睡眠薬が多いため、睡眠障害の強さによっては効果が出にくくなります。そのため服薬の量を増やしたうえで長期に飲み続けることで結果的に効果が出にくくなることがあります。その「服薬量を患者自身が増やすことが依存につながる」という問題が少なからずあります。他には睡眠障害以外にうつ病、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、レストレスレッグ症候群などの原因で効果が実感できない場合もあるので医師との相談で薬の量や種類を変更する必要があります。

薬の副作用を気にせず睡眠障害を改善できるのが鍼灸治療

神経性不眠も含めた睡眠障害に対して鍼灸治療はとても有効です。就寝時、睡眠に必要な副交感神経を呼び起こす作用があります。また睡眠薬のように依存性や副作用を心配する必要はありません。睡眠作用を高めるだけでなく睡眠中の回復力（自然治癒力）も高めるので身体の疲れ、頭痛、めまいなども改善できます。ぜひ、睡眠障害でお悩みの方は当院で治療を受けてみてはいかがでしょうか。


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